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忘れへんうちに 旅編では、イスタンブールで訪れたところを長々と記事にしています。その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2013/09/27

アテネ国立考古博物館 ミケーネ2 円形墓域A出土の墓標



ミケーネの考古博物館では、円形墓域Bから出土した、中央に四角い穴の開いた石製墓標が展示されていたが、円形墓域Aの方が墓標の数では多かったようだ。
ミケーネ遺跡にあった説明板に円形墓域Aの墓標の立っていた想像復元図があった。

墓標 円形墓域A、Ⅴ墓出土 前16世紀
上の枠内は不揃いだが連続する渦巻文が隙間なく配されている。
上段は、両端を除いて、左右と下から伸びる3本の紐状のものが、中央へと巻き込まれている。
下の段は両端を除き、左右と上から伸びる3本の紐状のものが渦をつくっている。
そして中段は、両端を除き、左右上下から伸びる4本のものが渦をつくっている。
下の枠は、一人で戦車を操りながら、左手に剣を持つ人物が、前方の剣を振りかざしながら逃げる人物を追いかけている。上の2つの渦を組み合わせた文様は何だろう?中国の雲気文のような。
下にも連続する渦巻文がある。


墓標 ポロス産の石 前16世紀 円形墓域A、Ⅴ墓出土
説明では、上下のパネルは渦巻文で埋めつくされ、中央のパネルは立って馬をあやつる御者が乗る戦車と、馬の前にいる槍をもった男が御者を攻撃する場面という。
下段の円内に3つの渦のパターンが文様を作っている。その一つは、上の墓標の馬の上にある渦と同じ。

墓標 
下にシカを追うライオンがはっきりと刻まれているが、その上がわかりにくい。戦車の車輪とその上に立つ人物は前の馬を御している。馬の下に何かがありそうだ。
パネルの両側に縦長の枠があり、何かの文様が連続して表されている。見たことがある文様なのだが。
このパネルの上、あるいは上下に連続渦文があったのかな。
墓標 前16世紀 円形墓域A、Ⅱ墓出土 ポロス産の石 
説明は、縦に3つのパネルに分けられ、その2つが蛇行文であるという。
渦巻になる前の文様なのだろうか。 
墓標すべてに連続渦文があったのではなかった。

アテネ国立考古博物館 ミケーネ1 アガメムノンの黄金マスクとはいうものの
              →アテネ国立考古博物館 ミケーネ3 瓢箪形の楯は8の字型楯


関連項目
ペロポネソス半島4 ミケーネ3 円形墓域A
アテネ国立考古博物館 ミケーネ7 円形墓域Bの出土物
アテネ国立考古博物館 ミケーネ6 ガラス
アテネ国立考古博物館 ミケーネ5 貴石の象嵌
アテネ国立考古博物館 ミケーネ4 象嵌という技術