お知らせ

忘れへんうちに 旅編に、中央アジア各地の旅に続いて、イランの旅を記載し始めました。
その中で興味のある事柄については、詳しくこちらに記事にします。

2018/01/16

聖タデウス教会 の浮彫装飾


マークー郊外にある聖タデウス教会は、現地の説明文によると、黒の教会と呼ばれる古い教会が1329年に再建され、新しい教会は19世紀前半、ガージャール朝の王子アッバース・ミルザによって増築され、アルメニアのエチミアジン大聖堂よりその外壁の石彫が贈られたという。

上の段には聖人あるいは聖職者の立像が並ぶ。
正面向きで、襞は規則正しく並び、曲線的なZ状の衣端となる。
この像は後補らしく、右肩や左腕の襞の表現が一筆書きで描いたようで面白い。衣端はZ状でこのような表現がずっと残っていたのだろうか。

新しい教会を巡る文様帯を南側の東端から西へと見ていくと、
丸い盾や槍を持って戦う戦士たち。大きな花の蕾に顔を近づける有翼のライオン。
大きな花の続きには仔牛をなめる母牛と搾乳する人。花に続いて建物を世紀にして銃を構える人物。花の向こうには鹿が
2頭。その先には抱き合う二人。坐っているフタコブラクダ。
出っ張った3つの面へ
椅子に座る人とその前に立って何かを差し出す人。キジのような鳥を仕留めた肉食獣。首の長い動物。
馬を牽いく戦士。岩陰?に隠れる戦士。ゾウのような怪獣は大きな魚を鼻で捕らえている。
顔の描かれた太陽の両端には馬のような体だが龍のような顔の怪獣。
先ほどの面と左右対称にならんだそれぞれの場面。日向なのでよく見える。
その続き
別の面へ
これも左右対称になっている。鳩のような鳥は右側にはなかった。
その続き
右端は戦う戦士たちで終わっていたが、左端はその続きがあり、有翼の怪獣が人を飲み込んでおり(この辺りは後補)、その左も人がいて
日陰で撮影していない箇所があり、有翼の怪獣が人を飲み込み、その続きに戦う戦士たちがいるという、この辺りも写していない箇所のどこかで左右対称に場面が配置されているようだ。

文様帯の下には半円アーチや尖頭アーチの浅い壁龕が並び、そこにも浮彫がある。

生命の樹
ツタが絡まる糸杉もイランの地では生命の樹だろう。アバルクーという町では樹齢4000年の糸杉を見た。ここに浮彫されている糸杉の幹は4本に分かれているが、アバルクーの糸杉は何本か分からないくらいたくさんに分かれていた。
その上は何を表しているのだろう。

一つ欠けているが双頭の鷲、アルメニア語の銘文、少し下に大きな独特の円花文。
下に双葉の出る十字架はそれぞれの尖端が植物。
四福音書記者はその象徴は描かれず、それぞれの福音書を持つ人物として表されている。

大天使ミカエル
タンパンの浮彫は天秤で天国行きと地獄行きを量る大天使ミカエル。羽根が石板の中に収まるような配置に彫られている。
大天使ミカエルを挟んで左右の壁には聖人
これはドラゴンを退治する聖ゲオルギオス
可愛い天使たち
6枚の羽根を持つセラフィム(熾天使)
飛んでいる天使は二枚羽根
横向きの天使は体も手足もある
こちらは3/4正面向きだが、後補らしく鑿跡が鋭い。
正面向きの天使

西正面入口で教会を守護するライオン
側壁には植物文様。その中心は花それとも太陽?
入口脇の彫刻
小さな羽根の天使が花瓶を両側から支えている。花瓶から出た蔓は規則的に蔓を絡めながら上へと向かう。

アーチの装飾帯も植物文様
尖頭アーチの表側は蔓草のように続いていない。下側は花瓶とそこから出た蔓が並んでいる。
尖頭アーチと半円アーチの間のリュネットには渦巻かない蔓草。半円アーチの表側も蔓草ではない。
半円アーチの下側は十字架を頂点に置いて、独特の植物文が並ぶ。





参考文献
「IRAN THE ANCIENT LAND」 MIRDASHTI PUBLICATION